放送中のTVアニメ『私を喰べたい、ひとでなし』音楽連載企画 第12回!上田麗奈、石川由依、ファイルーズあいがキャラクターを演じる上での想いを語る!

TVアニメ『私を喰べたい、ひとでなし』音楽連載企画「私が聴きたい、うらばなし」 第12回:上田麗奈(八百歳比名子 役)・石川由依(近江汐莉 役)・ファイルーズあい(社 美胡 役)
現在、放送中のTVアニメ『私を喰べたい、ひとでなし』。その音楽の魅力に迫るべく、本作の音楽関係者たちによるインタビュー連載企画「私が聴きたい、うらばなし」!第12回は特別編のリレーインタビュー!上田麗奈、石川由依、ファイルーズあいに、キャラクターを演じる上での想いを語ってもらった。
上田麗奈 × 八百歳比名子


比名子は、幼い頃の事件をきっかけに、死にたさを抱えるようになった少女。 あまり表情が変わらない彼女をどのように演じたのだろうか?

――上田さんはどのように比名子のお芝居を作られて行ったのでしょうか。
上田 比名子は悲しみや恨みといったネガティブな感情さえも抱けなくなっていて、他の人と話しているときにも波長を合わせられるよう気を遣う子です。なので、本心とは異なるけれど、笑みを浮かべているような雰囲気を醸しつつ演じられたらなと感じていました。といっても、細やかな感情の揺れ動きはあるはず。なので、収録しながら「比名子は今の状態ならどう考えるのかな?」と自問自答して演じていましたね。
――音響監督の納谷僚介さんからは何かディレクションはありましたか?
上田 特に序盤の比名子は暗くて淡々としているので、無気力な感じで演じてほしいとお話がありました。そこから汐莉と出会い、数々のドラマが描かれる中で、比名子の心情も変わっていきます。そのコントラストは彼女がいる現在地点を都度伺いながら、演じていきましたね。
――ちなみに、上田さんから見た汐莉と美胡はどんなキャラクターですか?
上田 まず汐莉はミステリアスで、吸引力のあるオーラを宿した底知れない存在ですね。比名子からすれば強引で無神経に見えることもあるので、傷つく場面も多かったと思います。でも、ふとしたときには自分に寄り添ってくれるので、だんだん彼女が近くにいることが嫌では無くなっていくんですよね。ただ、友達になれるのかな? と思ってきたときに、本当に自分を喰べる気はないと知ってしまい、ショックを受けるという……。裏切られた感情はありつつも、また歪な関係が始まっていくところがとても興味深かったです。

一方で美胡ちゃんは、そっと比名子を見守っていた優しい存在です。ただ、汐莉との絡みによって過去や抱えていた秘密が強引に引き出される形になってしまって……。そこから単純にハッピーエンドにならないところに『わたたべ』らしさがありますが、汐莉が現れなければ比名子と美胡ちゃんの関係性は停滞し続けていたわけなので、ある意味良かったのかもしれません。あの出来事で、本当に比名子は美胡ちゃんを友達なんだと再認識できましたからね。

――ここまで放送されたエピソードの中で、繰り返し観てほしいポイントをお教えください。
上田 「ひとでなし」と比名子が本編中で何回か口にしているのですが、都度テンションが異なるようになっています。言葉の裏に隠れた気持ちをぜひ想像しながらご覧いただけると嬉しいです。

石川由依 × 近江汐莉


汐莉は、比名子と出会ってから朗らかな場面あり、人魚としての深淵ありと、さまざまな様子が描かれてきたキャラクター。そんな彼女をどう捉えたのか。
――汐莉役を演じるに当たって、石川さんはどのように役作りをされていきましたか?
石川 汐莉は人間味がある部分もありますけど、妖怪として生きていた時間が長い存在です。なので、人間社会には慣れていない部分がどうしても出てきます。
例えば人を見ても肉塊にしか見えない、なんてところとか。なかなか人間には理解できない考え方だと思うので、最初は比名子の目線に立って、彼女が汐莉をどう捉えているのか、原作マンガから印象を書き出してみたんですよ。何を考えているのか分からないとか、見透かしている気がする、強引なところもあるけど優しい、など……。その印象を繋げて演じていけば、汐莉というキャラクターを構築できるのではないかと考えました。

――妖怪時代の回想も後半のエピソードで描かれましたが、その際のお芝居はどのように考えられたのでしょうか。
石川 初回アフレコの挨拶の時に、スタッフさんから「この人間のときと、人魚のときとでは差を演じるのが難しいと思うんですけど……」とお話があって、そこでようやく気が付いたんですよ(笑)。そうか、後々人魚の方も演じるんだ! なんて(笑)。

――そうだったんですね(笑)。では、そこから役作りを始めていったと。
石川 はい(笑)。ただ、画を見れば分かりますが、汐莉は一口に人魚といっても、『人魚姫』のような西洋のデザインではありません。妖怪のおどろおどろしさを出さなければならないわけで……。そこを意識しながら演じた記憶があります。
――比名子との関係性が深まるにつれて、上田麗奈さんとの掛け合いにも変化は生じましたか?
石川 それこそ序盤は、比名子との会話があまり噛み合っていないように現実味を薄めて演じていたんです。汐莉は話こそ聞いているんだけど、自分の思いをどんどん被せていく、くらいのテンポ感を意識していました。でも、徐々に比名子と接することで人間の社会にも慣れていき、対話できるようになりました。その変化を見せられるように気をつけていましたね。

――ここまで放送されたエピソードの中で、繰り返し観てほしいポイントをお教えください。
石川 「わたたべハイスクール」です! 第5話の収録日に、「第4話に入るので、収録をします」と伝えられて。本編ではシリアスな展開を描いていたので、その温度差が楽しかったんです。まさか汐莉であんなに可愛いお姉さんや妹キャラができるなんて! ぜひその本編とのギャップを何度も楽しんでいただけましたら!

ファイルーズあい × 社 美胡
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比名子と真の友達となった美胡はある意味、『わたたべ』の中で最も表情豊かなキャラクター。可憐でありながら、比名子への強い想いを抱える彼女を演じる上で特に意識したこととは。

――美胡を演じる上で、特に意識したことをお教えください。
ファイルーズ 自分が美胡役のオーディションに参加できたということは、きっとマネージャーさんが彼女の太陽のような明るさに自分と通ずる部分を感じてくださったのかな? と(笑)。そう考えて、妖狐として数百年も生きてきたからこその知識から出る苦しみを滲ませつつも、普段のギャルのような明るい女の子を目指して演じていきました。 妖狐としての美胡は……『もののけ姫』で美輪明宏さんが演じたモロを連想しながら、威圧するような喋り方や声の低さを意識していましたね。

――比名子への想いが強いキャラクターである美胡ですが、上田さんとの掛け合いではどのようなことを考えられていましたか?
ファイルーズ その強い想いを掛け合いにも滲ませたいなと。原作マンガでもかなりその印象が強いですからね。でも、やり過ぎて音響監督の納谷さんから「やり過ぎ!」と言われてしまったエピソードがあったんですよ(笑)。花火の回なんですが、少しやり過ぎてヤンデレのストーカーみたいになってしまって。 そこから納谷さんとご相談しつつ、節々に不気味なニュアンスが残る明るい女の子にしていきました。麗奈ちゃんとはこの作品が初めてのがっつりとした共演だったので、とても楽しかったです。

――汐莉役の石川由依さんとの掛け合いはいかがでしたか?
ファイルーズ 由依さんとは別作品で一年間共演していたこともあって、とても信頼しながら掛け合いができました。汐莉を本当に胡散臭く演じていて、最高でしたね(笑)。美胡役としても、全力でぶつかることができたのは、由依さんのおかげだったと思います。これは私との掛け合いではないですけど、由依さんが麗奈ちゃんと演じた第11話の海辺のシーンが大好きで。ドスを効かせた由依さんのお芝居が、汐莉の余裕のなさを物語っていて、たまりませんでした……!
――そんなファイルーズさんが、ここまで放送されたエピソードの中で、繰り返し観てほしいというポイントをお教えください。
ファイルーズ 動物園に汐莉と美胡が行ったエピソードが大好きなんです! あそこで繰り広げられた会話って、割と美胡は本気でブチギレていたと思うんですよ。でも、汐莉は「あらあら」とか言っていつも通り(笑)。あのマウントの取り合いがとても大好きでした。……ただ、一番繰り返し観てほしいエピソードは、正直なところ第13話です(笑)。比名子と美胡、汐莉の掛け合いをぜひ楽しみにご覧ください!

三人の役に対するこだわりが詰まった『私を喰べたい、ひとでなし』はいよいよ終盤へ。クライマックスをお見逃しなく……!
取材・執筆:太田祥暉
■作品情報
電撃マオウにて大好評連載中!
少女と妖怪の出会いを美しくも切なく描いた原作・苗川 采による「私を喰べたい、ひとでなし」が2025年10月2日よりTVアニメ好評放送中!!
—ON AIR—
2025年10月2日より好評放送中!
AT-X:毎週木曜22:30〜
【リピート放送】毎週月曜10:30〜/毎週水曜16:30〜
TOKYO MX:毎週木曜23:30〜
サンテレビ:毎週木曜24:00〜
B S 日テレ:毎週木曜25:00〜
愛媛朝日テレビ:毎週金曜25:50〜
—STREAMING—
ABEMA・dアニメストアにて毎週木曜23:30〜地上波同時・最速配信中!
Prime Videoほか その他サイトにて毎週火曜23:30〜配信中!
※詳細は各サイトをご確認ください
※放送・配信日時は予告なく変更となる場合がございます
—INTRODUCTION—
「私は君を喰べに来ました。」
突如現れた人魚の少女・汐莉は海辺の街に独り暮らす比名子の手を取り、優しく語りかける。
比名子の持つ血肉は、特別に美味しいという。
それは数多の妖怪を惹きつけるほどに…。
汐莉は、成熟し、最高の状態を迎えるまで比名子を守り”いずれ自分が喰べる”と約束する。
比名子の胸には「このひとなら私の願いを叶えられるかもしれない」という
切なる想いが浮かび—。
—CAST—
八百歳比名子:上田麗奈
近江汐莉:石川由依
社 美胡:ファイルーズあい
—STAFF—
原作:「私を喰べたい、ひとでなし」苗川 采(KADOKAWA「電撃マオウ」連載)
総監督:葛谷直行
監督:鈴木裕輔
シリーズ構成/脚本:広田光毅
キャラクターデザイン:郁山 想
色彩設計:水野多恵子
美術監督:工藤義隆
撮影監督:武原健二
3DCG:志田じしろ
編集:瀧川三智
音響監督:納谷僚介
音響効果:斎藤みち代
音楽:井内啓二
アニメーションプロデューサー:高木秀仁
プロデュース:インフィニット
アニメーション制作:スタジオリングス
—MUSIC—
<Streaming & Download>

オープニング主題歌:吉乃「贄-nie-」
作詞・作曲:ユリイ・カノン
編曲:ユリイ・カノン / Naoki Itai(MUSIC FOR MUSIC)
Streaming & Download :https://lnk.to/yoshino_nie
Music Video:https://youtu.be/Yk6szHbYQl4?si=wjged4zQOR4QQveu

エンディング主題歌:八百歳比名子(CV:上田麗奈)「リリィ」
作詞・作曲:北澤ゆうほ
編曲:佐藤厚仁
Streaming & Download :https://lnk.to/watatabe_hinako
Music Video:https://youtu.be/NUH5CN0G0Lg?si=wmOJ66uaSYRCmd0-

第4話エンディング主題歌:社 美胡(CV:ファイルーズあい)「太陽、なってあげよっか?♡」
作詞:安藤紗々 / 苗川 采
作曲・編曲:神田ジョン
Streaming & Download :https://lnk.to/watatabe_miko
Music Video:https://youtu.be/fqtcbzj8bbc

第11話エンディング主題歌:近江汐莉(CV:石川由依)「リリィ[Another ver.]」
作詞・作曲:北澤ゆうほ
編曲:佐藤厚仁
Streaming & Download :https://lnk.to/watatabe_shiori
Music Video:https://youtu.be/aSQ7y43uOYA
<CD>

2025年12月24日(水)発売
TVアニメ「私を喰べたい、ひとでなし」オリジナル・サウンドトラック
3,850円(税込) / PCCG-02473
ご予約/ご購入はコチラ:https://lnk.to/pccg-02473
視聴動画・井内啓二セルフライナーノーツはコチラ:https://youtu.be/tbfY7xqYFjo
—COMIC—
「電撃マオウ」にて大好評連載中!
「私を喰べたい、ひとでなし」コミックス第1〜11巻大好評発売中!
カドコミWEB(旧コミックウォーカー)掲載中!
https://comic-walker.com/detail/KC_003258_S?episodeType=first
—HP/X—
アニメ公式HP:https://wata-tabe.com
アニメ公式X:https://x.com/wttb_tv/ @wttb_tv
アニメ公式TikTok:https://www.tiktok.com/@wttb_tv
©2024 苗川 采/KADOKAWA/わたたべ製作委員会
PONY CANYON公式Xでは
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