Kroi、韻シストとの対バンで見せたリスペクトと音楽愛に溢れたライブ!
Kroiが活動初期より企画している対バンライブ、『Dig the Deep』。今回はツアー形式で開催され、どんぐりず、ニガミ17才、CHAI、マハラージャン、在日ファンクといった面々が名を連ねる中、名古屋公演にはヒップホップバンドのパイオニア的存在である韻シストがゲストとして登場した。両者の音楽に対する造詣の深さ、互いのリスペクトに溢れた相思相愛ぶりが伝わる一夜になった。
開演時間になり、ステージにふらりと現れたのは韻シストの4人だ。「皆さんこんばんは、韻シストです!なかなか大きな声は出せないと思いますが、最高の音楽を楽しみましょう」とサッコン(MC)。「On & On」や「PARTY SIX」で軽快に幕開けすると、お客さんは自然と肩を揺らし、すぐにリラックスムードに。ステージ上のグルーヴがオーディエンスを巻き込み、じんわりとフロアの温度が上がっていく。床は白いテープで一人分の面積で区切られ、大声で歌ったり叫んだりすることは相変わらずできないが、そこにはもはや窮屈さや悲壮感は漂っていない。このサウンドに色がもしあるとしたら、それはきっと暖色だと思えるような心地良さだ。
「今日は本当に名古屋の皆さん、そしてKroi、ノリノリで迎えてくれて嬉しいです!ありがとうございます。これまでとは違うけど、お酒飲めて、踊れて、それなりに楽しむ方法はナンボでもあると思います」とサッコン。MCの後はニュー・エディションの「Mr.Telephone Man」やローリン・ヒルの「Doo Wop (That Thing)」などを交えたミックスを披露し、彼らのルーツ、インスピレーションとなった楽曲を直々に手引きしてもらい、なんとも贅沢だ。サッコンは「何も言わなくてもついてこれてるやん、名古屋!素晴らしい!」と笑顔を見せる。最新ミニアルバム『HARVEST』から「風にのせて」をドロップすると、いい空気感のまま“名古屋と言えばコメダコーヒー!”のフレーズも飛び出した「HOT COFFEE」でエンディングへ。寒さでギュッと凝り固まった身体をほぐしてくれるような、そんなライブだった。
Kroiに向けて転換が始まると、この日もBGMとしてフロアに流れ始めたのは長谷部悠生(Gt.)の手作り感溢れるラジオ風トーク。初日の福岡で流した内容の評判が一部芳しくなかったらしく、「急遽台本を書き換えてお送りするぜ〜!」とのっけから明るい注釈が入った。悟空…ではなく悟スウという某アニメによく似たキャラクターが登場したり、リスナーからのお便りを読んだり、宇宙の交通情報をお知らせしたり、番組の間に流れるCMの細部に至るまで、そのパロディーの凝りようには感服。空き時間もお客さんに楽しんで欲しいという気持ちが伝わる。
サウンドチェックを終え、いよいよKroiが登場すると「みなさん調子はどうですか?」と尋ねる内田怜央(Vo.)。言うまでもなく大盛り上がりのフロアに「サイコー過ぎる。踊って帰ってください!」と「Mr. Foundation」で口火を切った。大きなハンドクラップが沸き起こった「Balmy Life」に、アッパーな「selva」と、ラップと気だるげなメロディーを自由に行き来してオーディエンスを魅了する内田。どんな曲も乗りこなす彼の歌唱力の高さは、Kroiの世界観を成立させる上でとても重要な要素に思える。
KroiはR&Bにファンクやソウル、ロックにヒップホップなど、あらゆるジャンルの影響を昇華したミクスチャーバンドであると紹介されるが、確かにひとつのジャンルとして定義できるものではない。後に続くフォロワーたちに、“Kroiっぽい”と呼ばれるような、そんな新しいジャンルを構築している最中なのだろう。粒立ったサウンドがステージにとどまらずこちらまで飛び出してくると、頭で考えるより先に、自ずと視線が引っ張られてしまう。
MCでは、ファンとして聴いていた韻シストとの共演について「嬉しー嬉しーっ!音楽やってて良かったって思いました」(内田)と何度も喜びを口にしていたKroi。またこの日は、ある曲の最中に内田が「あのですね〜この後ギターソロあるんですけど、ギター弾ける奴が3人いるんで、一旦ここはじゃんけんで決めようと思います!」と話し、突如じゃんけん大会を開催した。熾烈な戦いを勝ち抜いた益田英知(Dr.)が内田からギターを受け取ると、その不安げな挙動に「教えてもらってる人じゃん!」と厳しめのツッコミが入りつつも、見事なギターテクニックを披露して会場を大いに沸かせた。名古屋から実験的に始まったというから嬉しいサプライズだった。
残り数曲というタイミングになると、メンバーはTTポーズで悲しみを表現しつつも「みんなブチ踊ってください、悔いが残らないように!」(内田)と「WATAGUMO」へ。「そんな盛り上がる曲じゃないっていうね」と内田は笑っていたが、その場にいた人はそのメロウなナンバーにしっかり酔いしれていたと思う。性急なギターカッティングから始まった「HORN」ではカラフルな照明が交差する中「踊って踊って!」とメンバーも煽り、最高潮の盛り上がりの中で本編を終えた。
アンコールでは韻シストとの対バンが叶ったことについて、主催として呼べた嬉しさを改めて語り、「いいですか皆さん、音楽は沢山聴いてください。俺もローリン・ヒル大好きです!」(内田)と、韻シストのミックスにあった「Doo Wop (That Thing)」をプレイ!直前になって予定していたアンコール曲を変更したとあり、舞台袖にはノリノリで踊る韻シストのメンバーの姿も。音楽を好きになったことで生まれる嬉しさや楽しさが、どんどん倍増していくような光景を目の当たりにすることができた、幸福なライブ体験だった。
■『Dig the Deep』情報詳細
Kroi Live Tour 2021-2022 “Dig the Deep”
特設URL:https://kroi.net/
▶SCHEDULE
2021年11月27日(土) 福岡 Drum Be-1 w/どんぐりず(SOLD OUT)
2021年12月11日(土) 名古屋 CLUB QUATTRO w/韻シスト
2021年12月16日(木) 札幌PENNY LANE 24 w/CHAI
2021年12月18日(土) 梅田 CLUB QUATTRO w/ニガミ17才(SOLD OUT)
2022年1月8日(土) 渋谷 CLUB QUATTRO w/マハラージャン (SOLD OUT)
2022年1月9日(日) 渋谷 CLUB QUATTRO w/在日ファンク(SOLD OUT)
■Linkfire
◆“Dig the Deep”Artist Playlist
https://lnk.to/kroi_
◆NewEP『nerd』
【配信】
https://lnk.to/nerd_KroiPR
【CD】
physical.lnk.to/Kroi1stEP
■New EP『nerd』商品情報
『nerd』特設サイト:nerd.ponycanyon.co.jp
発売中
CD Only
PCCA.06094 ¥1,650(税込)
CD+DVD
PCCA.06093 ¥3,300(税込)
【CD収録曲(全6曲)】
1.Juden
2.pith
3.Rafflesia
4.blueberry
5.おなじだと
6.WATAGUMO
【DVD収録内容(全19曲)】
Major 1st Album『LENS』Release Tour “凹凸” from 2021.08.27 LIQUIDROOM
1. dart
2. Mr. Foundation
3. Balmy Life
4. sanso
5. shift command
6. a force
7. Monster Play
8. ichijiku
9. Custard
10. selva
11. Page
12. 帰路
13. Pirarucu
14. 侵攻
15. 夜明け
16. Network
17. HORN
18. Shincha
19. Fire Brain
【CDショップ 予約購入先着特典】
https://physical.lnk.to/Kroi1stEP
▶TOWER RECORDS全店(オンライン含む):マスクストラップ
▶Loppi・HMV全店(HMV&BOOKS online含む):缶バッチ
▶Amazon:メガジャケ
▶楽天ブックス:アクリルキーホルダー
▶その他法人:ミニステッカー
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※特典は数に限りがございますので、発売前でも特典プレゼントを終了する可能性がございます。
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◆「WATAGUMO」ミュージックビデオ
◆「Juden」ミュージックビデオ
◆Kroi HP/ECサイト
HP:https://kroi.net
ECサイト:https://store.kroi.net
◆Kroi SNS
Twitter:https://twitter.com/KroiOfficial
Instagram:https://www.instagram.com/kroi_official/
◆Kroi official YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCc9CJVSnJx5WTq8E9T4bIoA
◆プロフィール
Kroiは、内⽥怜央(Vo.)、長谷部悠⽣(Gt.)、関将典(Ba.)、益⽥英知(Dr.)、千葉⼤樹(Key.)による5人組バンド。2018年2⽉に結成。R&B/ファンク/ソウル/ロック/ヒップホップなど、あらゆる音楽ジャンルからの影響を昇華したミクスチャーな音楽性を提⽰。バンド名の由来はあらゆる音楽ジャンルの色を取り入れて新しい音楽性を創造したいという考えで、全ての色を混ぜると黒になることからくる「黒い」と、メンバーが全員ブラックミュージックを好み、そこから受けた影響や衝撃を⽇本人である⾃分たちなりに昇華するという意味を込め、Blackを⽇本語にした「黒い」からKroiと命名。
2018年10⽉に1st Single「Suck a Lemmon」をリリース。翌年夏『SUMMER SONIC 2019』へ出演。先月1月27日にリリースした3rd EP「STRUCTURE DECK」では、タワーレコード「未来ノ和モノ」「タワレコメン」、HMV「エイチオシ」に選出。また、各種音楽サブスクリプションサービスでのPUSH展開や、各種メディアのネクストブレイク候補に続々選出されるなど、
音楽活動だけでなく、ファッションモデルやデザイン、