サバシスター『My girlfriend is PIZZA OF DEATH Tour』完走！ファイナル川崎クラブチッタ公演のオフィシャルレポートが到着！

2025/6/5

サバシスターが6月3日に川崎クラブチッタで『My girlfriend is PIZZA OF DEATH Tour』のファイナル公演を開催した。

4月に3rd EP『My girlfriend is PIZZA OF DEATH』をリリースし、同作を引っ提げて全国9都市のライブハウスを巡る本ツアーを実施。全公演ゲストを迎えた2マンで行われた本ツアー。ファイナルとなる公演はパンクスの「聖地」としても名高い”川崎クラブチッタ”にて、PIZZA OF DEATHの先輩であり、盟友となる”KUZIRA”をゲストに迎え開催。

様々なカラーの「PIZZA OF DEATH」を背負ったオーディエンスで満員のクラブチッタにSEが鳴り響くと、会場いっぱいの声援に応えながらKUZIRAのメンバーが登場し、MCでは末武竜之介が「義理の兄になるのかな？」とサバシスターとの関係に言及しながら「これからもずっと一緒にやっていきたいと思うんでよろしくお願いします！」と語る。

「自由に楽しんでほしい」というメッセージの通り、終始会場の全員が拳をあげ、歌い踊り、ぶつかり合い、思うがまま楽しみながら、KUZIRAのステージが終わる頃にはクラブチッタは外のひんやりとした雨からは想像出来ないほどの熱気に包まれていた。

KUZIRAのステージの熱量が会場中を包み込んだまま、オーディエンスに大歓声で迎えられ笑顔で登場するサバシスター。ドラムの元に集まり円陣を組むと、その背中にさらなる声援が浴びせられる。「『My girlfriend is PIZZA OF DEATH Tour』ファイナル、川崎クラブチッタへようこそ！」となち(Vo./Gt. )が放ち、「ナイスなガール」からスタート。音に合わせてめまぐるしく変わるカラフルな照明は先ほどまでのステージとは打って変わった雰囲気で、会場がサバシスター色に染まっていく。

「ジャージ」「ポテサラ」とライブの定番曲を立て続けに披露すると、MCへ。「『My girlfriend is PIZZA OF DEATH Tour』遂にファイナル、川崎クラブチッタというこのかっこいい箱で、かっこいい先輩KUZIRAと２マンさせてもらいます。集まってくれてありがとう！」となちが感謝を伝え、静けさから徐々にエネルギーを解放していくような「東京こえー」へ。ごうけ(Dr./Cho.)の力強いドラミングが込み上げる感情を描き、オーディエンスの集中力をグッと高めていく。

続く「ひとりぼっちと廊下の窓」を披露した後、少し怪しいリズムと響きのインタールードが始まる。なち、るみなす(Gt./Cho.)、サトウコウヘイ(Sup./Ba.)がステージ中央に集まり、リズムに合わせ振り返るパフォーマンスで一気に客席の心をつかむと、披露されたのは現在放送中のTVアニメ「宇宙人ムームー」のオープニング主題歌である「ふしぎなきみ」。初のアニメタイアップ楽曲だが、サバシスターならではのポップナンバーで他の楽曲と違わず会場中を明るい雰囲気に一気に包み込む。このツアーからライブで披露し始めた楽曲とは思えない程のパフォーマンスの完成度と楽曲に身を委ねるオーディエンスのムードは、新旧問わずサバシスターの発表して来た楽曲全てが、サバシスターたらしめることを物語っているよう。

続くMCでるみなすが「ファイナル楽しんでますか？」と問いかけるとオーディエンスは熱い歓声で応える。続けて川崎クラブチッタにツアーで立つのは初めてだと明かし、このステージに自身のツアーで立てる喜びと感謝を語った。

「ツアーを回って、全国にいっぱい彼氏作ってきました。全国のサバシスターの彼氏達がきっと今頃こう言っていることでしょう。“サバシスターっていう俺の彼女、PIZZA OF DEATHなんだぜ。かっこいいバンドやってるんだぜ”って。そうみんなに言わせる為にこのツアー回ってます！」と、なちが今回のツアーについて語り、「今日きてくれたみんなにも“俺たちの彼女めっちゃクールなんだぜ、いけてるんだぜ”って言ってもらえるように、みんなで歌おうぜ！」と呼びかけ、EPのタイトル曲「My girlfriend is PIZZA OF DEATH」であり今回のツアーの象徴と言っても良いパンクナンバーに突入。イントロではサバシスターのロゴのバックドロップが降り落とされ、なちデザインの超巨大なEPジャケットアートワークが出現し、オーディエンスの熱気は最高潮に。立て続けに「My girlfriend is PIZZA OF DEATH Ⅱ」を披露し、スカのリズムに合わせたステップでフロアは更に熱気に包まれた。その後も「リバーサイドナイト」「22」「！」と立て続けにオーディエンスを沸かしMCへ。

「今日はPIZZA OF DEATHの先輩のKUZIRAとの2マン、正直誘わせてもらうのもすごく勇気がいったというか…世間からはどう思われていようが、どうでもいいところはあるけど、PIZZA OF DEATHの先輩がかっこいいバンドだな、とか、一緒にライブしたいなと受け入れてくれるのかというところは、すごく自分の中では大事なことでした。こうやってツアーに出演してくれるということは、何か一つ認めてもらえたような、そんな気持ちですごく嬉しいです。」となちが胸の内を明かす。「サバシスターがメジャーで活動しているということで、“こういう曲を書け”といわれてるんじゃないか、とか心配してくれる人がいるかもしれないし、そういうのはすごく嬉しいんですけど、サバシスターはやりたいこともやりたくないこともしっかり持ってるし、嫌なことはやりたくないっていえる。そんな強いバンドなんで、みんな安心してください！」と涙を拭いながら決意を語ると、オーディエンスから歓声と拍手が沸き起こった。

続けてなちが「サバシスターは今挑戦の年、なんでも面白がってやってみたいと思ってます。今日来てくれている人にはきっと伝わってるはず！最後までよろしくお願いします！」と放つとごうけがビートを刻み、るみなすとサトウコウヘイのセッションからメジャーデビュー曲「覚悟を決めろ！」へ。これまで幾度となく披露してきたこの曲は毎ツアー、パフォーマンスの熱量がアップデートされており、この日も更に熱量を帯びたパフォーマンスにオーディエンスも熱量を帯びて呼応する。ここから怒涛のキラーチューンが続き、フロアには夥しい数のダイバーや、この日最大ではないかと思うモッシュピットが出現する。「作戦会議」ではなちが「今日喉が千切れ飛んで一生歌えなくなってもいいと本気で思ってる」と観客を煽ってフロアの大合唱は更にボルテージをあげ、るみなすはステージ中央で楽しそうにギターソロを弾きあげる。最後はauのCMソング「ハッピーなんて」でクラブチッタをダンスフロアに変え、最高潮の盛り上がりで本編を締めくくった。

アンコールでは「ライブはすごく好きで楽しいけど、不安もある。でも最近は旅にもバンドにも慣れてきて、このツアーは今までで一番、本当に楽しかったです。」とツアーを振り返り「今回のEPはCMとアニメに書き下ろした曲とこの”My girlfriend is PIZZA OF DEATH”という曲が入ったEPだけど、自分たちがやりたいことを表現した一枚になりました。今回このツアーを通して、自分たちはこういう人たちと、こういう場所で、こういう音楽がやりたいんだ、ということが今までよりもさらに強いものとなったし、来てくれた人にも伝わったんじゃないかなと思います。」と話し、「なちは学生時代PIZZA OF DEATHだけに憧れて、その為だけに上京してきて、夢は叶うとか簡単にはいえないけど、すごく強い想いを持って進んできた道のりというのは、何にも代え難い絶対に自分のものになっていくと思っているので、リスペクトしているPIZZA OF DEATHやバンドが築いてきたカルチャーや敷いてくれたレールの上を、いろんなものをぶち壊しながらサバシスターは歩いていくので、その先でまたみんなに会えたら嬉しいです。」と語りながら涙を拭いた。

「すごく楽しかったから終わるのは寂しいですけど、一緒にまわってきたメンバー、来てくれたみんな、出演してくれたバンドにありがとうの気持ちを込めて歌います。」と歌い出したのは、仲間を想い作った楽曲である「ハイエースナンバー」。

その後、未発表楽曲ながら初期からのライブ定番曲「サバカン」に続いて再び「My girlfriend is PIZZA OF DEATH」「My girlfriend is PIZZA OF DEATH Ⅱ」を披露し、今ツアー中最大ボリュームのセットリストでのパフォーマンスを終え笑顔でステージから去った。

Photo by 齋藤タカヒロ

KUZIRA セットリスト

01. Backward

02.Snatch Away

03.Pacific

04.Lunch Box

05.So For So Good

06.The Weak

07.Clown

08.Bye For Now

09.21Buck

10.The Otherside