山下敦弘監督『水深ゼロメートルから』完成披露上映会を開催!メインキャストとともに撮影の裏話も披露!

2024/4/19

第44回四国地区高等学校演劇研究大会で「文部科学大臣賞(最優秀賞)」を受賞した中田夢花脚本による徳島市立高等学校の演劇が原作の映画『水深ゼロメートルから』の完成披露上映会が4月18日に開催された。上映後には、舞台あいさつも行われ、山下敦弘監督、濵尾咲綺、仲吉玲亜、清田みくり、花岡すみれ、三浦理奈が登壇した。

 

本作は、スマッシュヒットを記録した映画『アルプススタンドのはしの方』と同様のプロジェクトから生まれた【高校演劇リブート企画】第二弾作品。高校二年生の夏休みに、水のないプールに特別補習のため呼び出された女子高生たちによる心の葛藤と解放の繊細な青春ストーリー。2019年に開催された第44回四国地区高等学校演劇研究大会で「文部科学大臣賞(最優秀賞)」を受賞した徳島市立高等学校『水深ゼロメートルから』(原作:中田夢花)を原作とした舞台が、2021年に「劇」小劇場にて上演。そして、5月3日から、山下敦弘監督によって映画化が実現し、新宿シネマカリテほかで全国順次公開予定だ。

 

ココロ役の濵尾、ミク役の仲吉、そしてユイ役の花岡は2021年の舞台に続き、映画でも同じ役を務めた。濵尾は「同じ役を舞台でも映画でも演じることができたのは貴重だなと思いましたし、面白かったし、難しかったです」と感想を話す。今回の映画での芝居は、舞台とは全く違ったようで、花岡は「舞台はもっとキラキラしていたけど、映画はどこか醒めたような印象があります。普段の仲が良い感じを舞台には持ち込んでいたけれども、映画では初めて会った人たちというテンションを作る必要があったので、それが難しかったです」と明かした。

 

また、仲吉は「舞台は限られた場所で演じましたが、(映画の撮影では)実際にプールに入ったり、プールサイドで演技をしたので、意外と顔が見えなかったり、声が届かなかったりしたので、ココロのセリフの刺さり方も違いましたし、ミクの届け方も変わりました。キャラクターの性格は変わらないのですが、見せ方や話す間(ま)も全然違ったので、新鮮な感じでした」と思いを述べた。

 

映画版から参加したのがチヅル役の清田と野球部マネージャーの三浦だ。清田は、初めて脚本を読んだときの印象を「最初に思ったのは“会話劇だな”ということでした。場面転換が少ないのは、舞台の映画化ならではだと思いましたし、当時、現役高校生だった中田さんが書かれた脚本なので、共感しやすい部分も多くて、これはぜひやりたいと思いました」と語った。

 

一方、三浦は「初めて物語を読ませていただいた時に、水のないプールが舞台というのが、どんな感じなんだろうって。そこで繰り広げられる感情のぶつかり合いが面白いなと思いました」と笑顔で話すが、その水のないプールでの撮影にはいなかったそうで「グラウンドでペットボトルを運んでいました」と苦笑を浮かべた。

 

『リンダ リンダ リンダ』や『カラオケ行こ!』など、数々の青春映画を撮ってきた山下監督だが、今作は「女の子たちの話なので、頭では分かるけれども感覚としてはわからないところも多かった」という。それゆえ、「濵尾さんたちに『違和感ない?』とか『今のおかしいよね?』と聞いて、セリフを減らしたりしながら、一緒に作っていきました」と明かし、「女性陣に正解を聞きながら撮影しました」と振り返った。

 

今作では、体育教師の山本役としてさとうほなみも出演していることから、さとうの印象を聞かれると、仲吉は「とにかく美しくて、肌も白い」と絶賛。濵尾も「ココロが山本先生とバトルシーンがあったのですが、カットがかかった瞬間のほなみさんの顔が本当に美しくて、優しくて、演じている時とのギャップがすごかったです」と同意した。

 

舞台あいさつの最後には、濵尾は改めて「この作品は観た人の心をゼロメートルから数メートル持ち上げて背中を押してくれる作品だと感じました。観るたびに感じる部分や刺さるキャラクターやシーンが変わってくると思います。何度でもたくさん観ていただけると嬉しいなと思います」とアピール。

 

仲吉は「みくりちゃんがこの作品は“脳内会議”だとおっしゃっていたんです。いろいろな悩みを持った子たちが、自分なりの伝え方で頑張って葛藤して解消していくのですが、みんなの悩みに共感できる部分があって、確かに脳内会議のようだなと思います。5人のセリフは、心に刺さる、後押ししてくれるようなセリフばかりです。いろいろな機会に何度も見返していただけたらと思っております」とコメントを寄せ、清田は「人それぞれいろいろな感想を持つかもしれないですが、自分の感想を持つことが映画のテーマの“自分らしさ”につながると思います。どんな感想でも抱いた気持ちを忘れずにいてもらい、そして、またいつか見返したときにどう思うのか考えて、いっぱい愛して欲しいと思います」と思いを語った。

 

そして、花岡は「この映画を見る時、私は自分の中学生、高校生を思い出しながら見ましたが、今、高校生の方、これからなる方、昔の高校生時代を思い出して観る方、いろいろな視点から観た感想に興味があります。皆さんから観たこの映画がどんなものなのか教えていただけたら嬉しいと思います」と笑顔を見せ、三浦は「山下監督やスタッフの皆さん、キャストの皆さんが愛を込めて作ったこの作品がたくさんの人に届いてくれたら嬉しいなと思います」とメッセージを贈った。

 

最後に山下監督が「自分の欲が入っていない映画を久々に作れた気がしています。主人公がいないというのも大きいと思いますが、とても清々しい映画です。小さい映画ですが、いろいろな人に届いて欲しいと思っています。感想を書きづらい映画かもしれないですが、感想を書いてくれたら嬉しいです」と呼びかけて、締めくくった。

 

■公式サイト

https://suishin0m.com

 

■STORY

徳島南高校・2年生の夏休み。

阿波踊りの練習を見られたくない内気なミクとメイクをしてないと落ち着かないココロは、体育教師の山本から水泳の授業の特別補習として水の入っていないプールの掃除を指示された。そのプールの底には、隣の野球部グラウンドから飛んできた砂が積もっているのだ。渋々砂を掃き始めたふたりと、なぜかそこにいるやけっぱちな水泳部のチヅル、やがてやって来た水泳部を引退した3年の先輩ユイたちの部活、恋愛、 メイクーーー他愛のない会話で放課後の時間は過ぎていく中、徐々に彼女たちの悩みが溢れだし、それぞれの思いは時にすれ違い、時にぶつかり合いながらどこへ向かうのか…?

プールの底から始まる、ヴィヴィッドな青春群像劇。

 

■CAST&STAFF

濵尾咲綺 仲吉玲亜 清田みくり 花岡すみれ

三浦理奈 / さとうほなみ

監督:山下敦弘

脚本:中田夢花

原作:中田夢花 村端賢志 徳島市立高等学校演劇部

音楽:澤部渡

主題歌:スカート「波のない夏 feat. adieu」(PONYCANYON / IRORI Records) 

製作:大熊一成 直井卓俊 久保和明 保坂暁 大高健志

企画:直井卓俊/プロデューサー:寺田悠輔 久保和明

撮影:高木風太/照明:後閑健太/録音:岸川達也/美術:小泉剛

スタイリスト:小宮山芽以/ヘアメイク:仙波夏海/助監督:山口雄也

ラインプロデューサー:浅木大 篠田知典/キャスティング:池田舞 松本晏純

スチール:根矢涼香/脚本協力:小沢道成/協力プロデューサー:根岸洋之

宣伝美術:寺澤圭太郎/宣伝プロデューサー:森勇斗

製作:『水深ゼロメートルから』製作委員会

製作幹事:ポニーキャニオン

制作プロダクション:レオーネ

配給・宣伝:SPOTTED PRODUCTIONS

 

■公式SNS

公式X:https://twitter.com/suishin0m

公式Instagram:https://www.instagram.com/suishin0m

 

©︎『水深ゼロメートルから』製作委員会

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