川上さとみトリオのダイレクトカッティング生配信完了!アーティストと熟練エンジニアの共演が見事結実、2024年1月に日本初発売を目指す
9月13日19時30分。オン・タイムでスタートしたダイレクトカッティングレコーディングとその生配信は、21時を少し過ぎたところで無事に終了した。
緊張感を集中力にトランスレートして、川上さとみ(ピアノ)、Brent Nussey(ベース)、田鹿雅裕(ドラム)のすばらしい即興演奏が、熟練のエンジニアたちによってしっかりとラッカー盤に刻まれ、その一部始終は配信を通して多くの人に目撃された。(9月18日23:59までアーカイブ視聴可)
川上さとみトリオの9月13日が刻んだ足跡は、日本初の「生配信と同時に実施されたダイレクトカッティングレコーディング作品」を目指し、2024年1月17日にポニーキャニオンからリリースされる予定。
この夜は、ダイレクトカッティングレコーディングとしてリリースされるLP盤の4曲を、丸ごと生配信するという大盤振る舞いの企画となっていた。しかも、狙ってできるわけではない“トラブル付き”だった。
そのトラブルは、生配信がスタートして22分が過ぎたころに起こった。2曲を収録する予定のA面の、2曲目が山場を迎えようとしたところだった。急にカッティング・ルームから、「ちょっと止めます!」という声がかかったのだ。
原因は機材の不具合だった。こうした機材トラブルは、アナログゆえに“付きもの”とも言えるのだが、アナログゆえに回復も早い。15分ほどでトリオの面々はブースに戻り、レコーディングが再開される。だが、“再開”といっても中断したところの“続きから”ではなく、A面1曲目からの取り直しだ。
ダイレクトカッティングレコーディングは、オリジナル音源に相当するラッカー盤に直接音を刻み込んでいくため、完成品(LP盤)と同じ状態で録音しなければならない。だから、A面とB面に収録される曲順は変更できないし、1曲目が終わったら休憩というわけにはいかない。決められた曲間の数秒をブレイクして、続けて2曲目を演奏しなければならないのだ。
ということで、対応に追われるコントロール・ルームには緊張が走っていたのだが、そんな空気を吹き飛ばすように、川上さとみトリオの演奏はさらに集中力を高め、無事ダイレクトカッティングを完了させた。
あとは私たちリスナーが、この歴史的なレコーディングが生んだ作品のクオリティの高さを、ジックリと堪能しながら楽しむだけなのだ。
写真/西山剛 文/富澤えいち
【インフォメーション】
◆ 9月18日23:59までアーカイブ視聴可能
◆ 2024年1月17日 レコード発売予定 (ポニーキャニオン)
メンバー:川上さとみ(piano) Brent Nussey(bass) 田鹿雅裕(drums)
Side-A
1. Beautiful Solitude
2. All Senses
Side-B
1. Perspective
2. Everlasting
◆ 川上 さとみ オフィシャルサイト
http://www.satomikawakami.com/index.html