清春、スタジオライブ&レコーディング8月公演「『THE TEST』A NEW MY TERRITORY」のレポートが到着!

2020/10/6

5月からスタートした有料ストリーミングによる清春のスタジオライヴ&レコーディング〈THE TEST〉は、8月25日および8月26日に開催した4度目の公演から〈A NEW MY TERRITORY〉へとタイトルが変わった。この〈新しい領域〉はTHE TESTを経たその先にある清春の現在地であり、新しいやり方で我々のもとに音楽を奪還する場所として、そのネーミングを聞いた時から納得感があった。
前回はゲスト出演としてアナウンスされていたギタリストのK-A-Zが今回はお馴染みのギタリスト中村佳嗣と大橋英之に並んで告知された。こちらでは本公演2日目をレポートする。

 

無数のキャンドルと赤色の玉座、服のかかった白いクローゼットが待つステージは、まるで演劇のセットのようで異空間を創り出していた。
揺らめくキャンドルとタイトルがスクリーンに投影され、玉座に腰をおろし煙草をくゆらす清春が映る。
1曲目「ナザリー」を語りかけるように歌いだし、やがてK-A-Zのギターと呼応するように激情がのぞくと、表現者としての場を司る気高さとともに「これは私たちの世界だ」という親密な空気がモニター越しに観ているこちら側にも流れ込んでくる。〈新しい領域〉というのは一方から届けられる表現ではなく、観客とステージの双方で創り上げていく新しいライヴのあり方なのだと冒頭から実感することになった。その意識は、清春の表情や所作をつぶさに捉える映像監督YUTAROのカメラワークからも伝わってくる。

 

続いてプレイされた「Beside you」や、その後の「dance」、「AWAKE」とK-A-Zの哀愁と色気漂うギターとの共演をしっかりと聴かせてもらい、「輪廻」「Survive of Vision」と身を任せるうち音と一体となる感覚があった。
1日目のトークで「K-A-Zさんのギターが似合う曲をセレクトした」と話していた通り、静けさの中にもダイナミックな躍動がみえたり、歌われる感情が深く刺さってくる前半だった。

 

インターバルの後「rally」からスタートした後半は、ミドルテンポながら序盤からロック&ロールなグルーヴが最高に気持ちいい。加えてK-A-Zの泣きのギターが琴線に触れるので感情が動かされっぱなしだ。
「acme」では艶っぽくブルージーな歌唱が身体にまとわりつくように、「GRAVE」「REVOLVER」ではロック・スターのグラマラスなエロスを、とナチュラルに演じ分けるようなその表現の幅広さに(毎度のことながら)圧倒され、一挙手一投足から目が離せない。
マイクのコードを鞭のようにしならせたり、玉座で膝を抱えて切実に歌われた「空白ノ世界」など、シアトリカルな描写も後半のハイライトだった。
終盤の「LAW’S」そこから続く「美学」でのパフォーマーと観客の互いの没入感は、この〈新しい領域〉を見事に物語っていたと思う。例えなにかの邪魔が入ったとしても、ここは誰にも壊せない。そしてその聖域は、双方の信頼関係によって強固なものにできるのだ。
インタビューでは「あと何回かのうちに、いかに高め会えるだろう」と話していたが、この4度の配信がファンとの意志の伝達の場として成熟してきたことが窺える。

 

表現したいこと、伝えたい想いがなければこれだけ高いクオリティのパフォーマンスは続かないだろう。自分で作った高い壁を毎回自身で超えてくる気丈な精神力、枯れることのない表現の泉、そしてこの生き様は、これからも私たちの人生にきっと影響を与え続けてくれるだろうと深い感銘を受けた。

 

Text by 奥浜レイラ

Photo by 森好弘

 

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