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大河ドラマ「おんな城主 直虎」最終回直前、脚本家・森下佳子インタビュー

(C) 2018 NHK

戦国の世、跡継ぎの男たちが戦で命を落としたため、女ながらにして井伊家の跡継ぎとなった井伊直虎の波乱の人生を描く大河ドラマ「おんな城主 直虎」が、この12月17日にいよいよ最終回を迎える。
今回、その一年間に渡って直虎の人生を描ききった脚本家・森下佳子氏のインタビューが到着。創作の苦労や各登場人物などへの想い、最終回についてを語っている。

 


 

──まず、全50話を書き終わったお気持ちを教えてください。
森下 はじめは本当に書ききれる気がしなかったので、成せば成るものだなあというのと(笑)、書き終わってみるとすごく楽しかったなあという気持ちです。

 

──井伊直虎という資料が少ない人物だからこそ苦労した部分はどこでしたか?
森下 お話全体の4分の3が井伊谷の中で起こる話なもので、そこで起こりうる出来事を考えるのが大変でした。例えば、海がないので貿易は基本的にできないであろうと考えた時、気賀という街では、船を使って湖を行き来していた形跡があることがわかって。そこに方久(ムロツヨシ)という人がいたらしい。では、気賀と方久をつなげたエピソードを書こうとか。あとは直虎(柴咲コウ)が、城主とはいえお坊さんだったというファクターも大事にして、そういう立場にあった人物がどういうふうに物事を思考するかは常に考えました。半史実、半キャラクター(創作)というような割合で、史実の痕跡からエピソードを拾いながら、井伊谷で起こり得る話を考えていくのと同時に、キャラクターのパーソナルなところから話を膨らませていって、その二つのかけらを組み合わせるようにして物語を作っていく作業は、方程式を解くことにちょっと似ているかなと思いました。

 

──直虎は、城主ながら上から目線ではなく、庶民と目線の高さが同じだったと思いますが、意識されてのことですか?
森下 弱く、半ば潰れかかった井伊家の再興物語を描く時、その目線しか持ち得なかったと思いますし、私自身のそもそももっている目線がそこなのかなとも思います。

 

──政次(高橋一生)が亡くなるエピソード(第三十三回「嫌われ政次の一生」)はどのように生まれたのでしょうか?
森下 彼が井伊を守るために身を挺して死ぬことは最初から決めていましたが、直虎が政次を刺す予定ではなかったんです。最初の構想では、刑場に見送りに行って、経をあげて、それを聞きながら、政次が最後にフッと笑って死ぬというようなものでした。その一瞬の微笑みのために高橋さんに政次役をお願いしたといっても過言ではないくらいで。余談ですが、彼がドラマ「信長協奏曲」で浅井長政役を演じられた時、ものすごく素敵な笑顔をしていらしたのを見て、これだ、と(笑)。でも、直虎という人は極めて諦めが悪い性分で、常に最後まで粘って粘って最善の策を考えてきました。そんな彼女が、このとき、何も考えず、ただ見送りに行くだけだろうか? と書いていてずっと引っかかっていまして。政次の意思も理解した上で、彼女ができる最大の手向けが、彼女の手で葬るという解釈で刺すことにしました。

 

脚本・森下佳子氏

──柴咲コウさんのお芝居は、全話を通していかがでしたか?
森下 すごく華があるし、演技に迷いがないですね。やんちゃな領主時代と、尼さんの時代と、在野の農婦という大きく分けて三つの顔がありましたが、その時代、その時代、鮮やかに演じ分けてくださいました。

 

──全50話のなかで、書いていて楽しかったお話は何話ですか?
森下 最終回です。この瞬間に光が当たるために、今までがあったのだなということが、弾けるように描けました。自分でも不思議な感じに、走らされるようでしたね。だからぜひ最終回を見ていただきたいです。

 

──逆に、なかなか書き進まなかったお話は?
森下 龍雲丸と直虎の関係ですね。当初の予定では、もっと早くに男女感が漂うはずだったのですが、2人の間には、守らなければいけないものや生き方があって。それ故に、なかなか関係が進展するのに時間がかかりましたね。

 

──終盤、万千代(直政)がメインになっていきましたが、ここでの直虎の役割をどう考えていましたか?
森下 表立って井伊家を再興していくのが直政であることは、史実でも動かせないところですから、井伊家を再興していく中で、直虎の役割は、武家というものがどういう形で存在していくのが世のためになるか、その背骨みたいなものを与えていくことだと思っていました。それは、これまで彼女がやってきたことであり、やり残したことに再び立ち向かい、直政に託すということなんですよね。

 

──直虎と直政、いわゆる母子とはまた違う不思議な関係です。最後はどうなっていくのでしょうか?
森下 最終的には、川が海へ流れ込んでいくようなイメージでしょうか。直虎と直政は、最初は同じ川(目的)だったはずのものが分かれて、もう一度一つになって、さらにそれが大きな川に流れ込んで、海に出ていくようなイメージになればいいなと思って。言ってしまえば、終盤は、それに一心こめて書きました。

 

 

森下氏本人も楽しんで脚本を書いたという最終回は、NHK総合テレビにて12月17日午後8時より放送される。
なお、ブルーレイ・DVDは、すでに「おんな城主 直虎 完全版 第壱集」(放送第一回「井伊谷の少女」~第十二回「おんな城主直虎」収録)が発売中。12月20日には同「第弐集」(放送第十三回「城主はつらいよ」~第三十一回「虎松の首」収録)が発売され、2018年3月21日に同「第参集」(放送第三十二回「復活の火」~最終回「石を継ぐ者」収録)が発売予定となっている。

 

 

 

 

■リリース情報
ブルーレイ&DVD特設サイト:https://naotora.ponycanyon.co.jp/

 

「おんな城主 直虎 完全版 第参集」
2018年3月21日発売 ※DVDレンタル第9~13巻同時リリース

●ブルーレイBOX
khttps://naotora.ponycanyon.co.jp/vol3/ PCXE.60147 ¥21,500+税
●DVD BOX
khttps://naotora.ponycanyon.co.jp/vol3/ PCBE.63667 ¥21,500+税

 

「おんな城主 直虎 完全版 第弐集」
2017年12月20日発売 ※DVDレンタル第4~8巻同時リリース

●ブルーレイBOX
PCXE.60146 ¥21,500+税
●DVD BOX
PCBE.63666 ¥21,500+税
<収録内容・特典>

 

「おんな城主 直虎 完全版 第壱集」
2017年8月18日発売 ※DVDレンタル第1~3巻同時リリース

●ブルーレイBOX
PCXE.60145 ¥12,900+税
●DVD BOX
PCBE.63665 ¥12,900+税
<収録内容・特典>

 

発行:NHKエンタープライズ 販売元:ポニーキャニオン
(C) 2017 NHK (C) 2018 NHK

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